せっかくエルゴトロンのモニターアームを買ったのに、しばらくしたらモニターがじわじわ下がってくる…。何度直しても元に戻ってしまって、作業のたびに気になって仕方ない。
モニターアームを設置したばかりなのに、気づいたらモニターが下がっている。そんな経験をしている方は少なくありません。エルゴトロンのモニターアームは高品質で定評がありますが、モニターの重さとアームの張力(テンション)が釣り合っていないと、どんな高品質なアームでも下がってきてしまいます。
実はこの問題、故障ではなく「調整不足」であることがほとんどです。付属の六角レンチを使ってテンション調整ネジを時計回りに締めるだけで、多くの場合は解決できます。
「モニターがお辞儀(前傾)する」場合と「アーム全体が下がる」場合では調整箇所が異なるのがポイント。それぞれの対処法をこれから順番に確認していきましょう。
- テンション(張力)とモニター重量の不均衡が、アームが下がる根本原因
- 付属の六角レンチで調整ネジを時計回りに回すだけで解決できる
- 「モニターのお辞儀(前傾)」と「アーム全体の下がり」は調整箇所が異なる
- 対応重量の範囲外では調整しても解決できないため、事前確認が必要
エルゴトロンのモニターアームが下がってくる原因を理解しよう
- アームが下がる根本原因はテンション(張力)の不均衡
- 対応重量の範囲外では調整しても解決できない
アームが下がる根本原因はテンション(張力)の不均衡にある


エルゴトロンのモニターアームが下がってくる最も一般的な原因は、「モニターの重量」とアームの「張力(テンション)」が釣り合っていないことです。
エルゴトロンのアームには、CF技術(コンスタント・フォース)という特許技術が採用されています。一定の重量範囲内でモニターを無重力のように動かせるよう設計された仕組みで、手を離した位置でピタッと止まる保持力と滑らかさを実現しているのが特徴です。ガススプリング式のような経年劣化の心配がなく、長年使用しても初期の動きを維持できる点も大きな強み。
この技術のポイントは「一定の重量範囲内」という部分。バネの張力(テンション)でモニターの重さを支える構造で、釣り合いが取れていれば、モニターは好きな高さで静止します。しかし、モニターが重すぎる(張力が弱すぎる)と、重力に負けてアームが下がってきてしまいます。
逆に、モニターが軽すぎる場合(張力が強すぎる場合)は、アームが上がっていくこともあります。アームが下がってくるなら、テンション調整ネジを時計回りに回して張力を強くするのが解決のポイント。
対応重量の範囲外では調整しても解決できない


エルゴトロンのモニターアームには、それぞれ対応できる重量の範囲が設定されています。この範囲を外れたモニターを取り付けた場合、いくら調整しても解決できないのが現状です。
主なモデルの対応重量は以下の通りです。
- エルゴトロン LX:3.2kg〜11.3kg(34インチまで)
- エルゴトロン HX:9.1kg〜19.1kgまで(49インチまで)
- エルゴトロン MXV:3.2kg〜9.1kg(32インチまで)
LXの場合、3.2kg未満の軽量モニターでは張力を最小にしてもアームが上がってしまい、11.3kgを超えるモニターでは張力を最大にしても支えきれません。対応重量の確認は購入前に必ずチェックしておきたいポイント。
大型の湾曲モニターや重量のあるモニターを使用しているなら、HXなど対応重量の大きいモデルへの買い替えを検討しましょう。なお、大型モニターの場合はHXの仕様を事前に確認しましょう。
エルゴトロンのモニターアームが下がる場合の調整方法と手順
- 付属の六角レンチでテンション調整ネジを時計回りに締める
- モニターがお辞儀(前傾)する場合のチルト調整方法
- 調整しても直らないときのチェックポイントと説明書の入手方法
- 長期使用でまた下がってくる場合と10年保証について
付属の六角レンチでテンション調整ネジを時計回りに締める


アームが下がってくる場合の解決策は、テンション調整ネジを六角レンチで時計回りに締めること。調整の核心は「正しいネジを正しい方向に回すこと」です。
テンション調整ネジの場所
エルゴトロン LXの場合、テンション調整ネジはアームの関節部分にあります。エクステンションアームの根元には小さなネジ穴があり、同梱の六角レンチを使えばアームの動きの固さを調節できます。
調整手順
1. 付属の六角レンチを用意する
2. テンション調整ネジを「+」(プラス)方向、つまり時計回りに回す
3. モニターが希望の高さでピタッと静止するまで根気よく回し続ける
調整は少し回してはモニターの高さを確認するを繰り返します。時には数十回回すことが必要な場合もあります。
また、調整時にアームを下げきった状態では力がかかりすぎてうまく調整ネジが回らない可能性があるため、アームをある程度の高さに保った状態で調整するとスムーズです。
テンション調整はモニターが希望の高さで静止するまで「根気よく」行うことが大切です。数回回しただけでは効果が見えにくい場合もあるため、モニターが動かなくなるまで少しずつ調整を続けましょう。
モニターがお辞儀(前傾)する場合のチルト調整方法


モニターが前に傾いてしまう「お辞儀」の症状は、アーム全体が下がる問題とは別のネジが関係していることが確認されている点を押さえておきましょう。モニター背面のVESAマウントとアームの接続部分(チルト部分)の調整ネジを締めることで、この症状が解消されるケースもあります。
エルゴトロン LXはVESA規格100x100mm・75x75mmに対応しています。
チルト調整の手順
1. モニター背面とアームの接続部分(VESAマウント部)を確認する
2. チルト(前後の傾き)を調整するネジを六角レンチで締める
3. モニターが水平または希望の角度を維持できるか確認する
「アームは下がらないけれどモニターが前に傾く」という場合は、テンション調整ではなくチルト部分の調整ネジを締めるのが正しいアプローチです。アーム全体の下がりとお辞儀では調整箇所が異なるため、症状をよく確認してから調整を行いましょう。
自己流で分解すると破損の原因になります。調整ネジ以外の部分は分解せず、公式の手順に従って調整を行ってください。調整方法がわからない場合は、後述する公式説明書を参照することを強くお勧めします。
調整しても直らないときのチェックポイントと説明書の入手方法


六角レンチで調整してもアームが下がり続ける場合は、以下のチェックポイントを確認してみましょう。
以下の3点を順番に確認してください。
チェックポイント1:モニターの重量は対応範囲内か
最初に確認すべきは、使用しているモニターの重量がアームの対応重量範囲内に収まっているかどうかです。モニターの重量はメーカーの仕様表で確認できます。LXの場合は3.2kg〜11.3kgが対応範囲。範囲外のモニターを使用している場合は、対応するモデルへの変更を検討する必要があります。
チェックポイント2:調整ネジを十分に回しているか
テンション調整は、時には数十回回すことが必要な場合があります。数回回しただけで効果がないと判断するのは早計です。モニターが動かなくなるまで根気よく調整を続けましょう。
チェックポイント3:アームの角度は適切か
説明書には、調整時に水平など特定の角度でアームを保持するよう指示されている場合があります。調整時のアームの角度が適切でないと、うまく調整できないことがあります。
公式説明書の入手方法
エルゴトロンの公式サイトでは、型番(例:LXは45-241-224)や製品名で検索すれば日本語の公式説明書(PDF)をダウンロードできます。正確な調整方法は機種によって異なるため、お手持ちのモデルの説明書をまず確認するのが最短ルート。
長期使用でまた下がってくる場合と10年保証について


エルゴトロンのモニターアームには、コンスタント・フォース技術が採用されています。ガススプリング式のような経年劣化の心配がなく、長年使用しても初期の滑らかな動きを維持できる設計です。3年以上経過しても現役で使い続けているケースもあります。
また、DELLの40インチウルトラワイドモニター(U4021QW、約10kg)を2年間しっかり固定できたとの報告があります。
長期使用後にまた下がってくるようになった場合は、再度テンション調整を試してみてください。
10年保証について
エルゴトロン LXなどのモニターアームには10年間の保証が付いています。製品への絶対的な自信の表れであり、安価なアームとの決定的な違いのひとつです。なお、AmazonベーシックのモニターアームはエルゴトロンのOEM品との声が多く、保証期間は1年となっています。
もし調整を試みても改善しない場合や、製品自体に問題がある可能性がある場合は、10年保証の範囲内であればメーカーへの問い合わせを検討しましょう。
エルゴトロンのモニターアームが下がる問題の解決ポイントまとめ
この記事のまとめです。
- エルゴトロンのモニターアームが下がる最も一般的な原因は、モニターの重量とアームの張力(テンション)が釣り合っていないこと
- エルゴトロンはCF技術(コンスタント・フォース)という特許技術を採用しており、一定の重量範囲内でモニターを無重力のように保持する設計
- アームが下がる場合は、付属の六角レンチでテンション調整ネジを時計回り(+方向)に締めることで解決できる
- テンション調整は時には数十回回す必要がある場合もあるため、根気よく行うことが大切
- 調整時はアームを下げきった状態ではなく、ある程度の高さに保った状態で行うとスムーズ
- 「モニターのお辞儀(前傾)」はVESAマウントとアームの接続部分(チルト部分)の調整ネジを締めることで解決する
- 「アーム全体が下がる」症状と「モニターが前傾する」症状では調整箇所が異なるため、症状をよく確認してから調整を行う
- エルゴトロン LXの対応重量は3.2kg〜11.3kg、HXは9.1kg〜19.1kg
- 対応重量の範囲外のモニターを使用している場合は、調整しても解決できないため、対応モデルへの変更が必要
- 公式説明書はエルゴトロンの公式サイトで型番(例:LXは45-241-224)や製品名で検索するとPDFでダウンロードできる
- エルゴトロンのモニターアームは経年劣化しないバネを採用しており、長年使用しても初期の保持力を維持できる
- LXなどのモデルには10年間の保証が付いており、問題が解決しない場合はメーカーへの問い合わせも選択肢のひとつ
- 自己流での分解は破損の原因になるため、調整ネジ以外の部分は分解しないこと






